高久道場で育った宮本先輩の経験談
高久道場門下生の宮本です。
少しだけ私が過ごした道場での日々を振り返ってみようと思います。
私が空手を始めたのは10歳になります。当時、体が弱く気も弱い子供だった私に父が心配して、『男なら強くなりなさい』と空手を始めるように勧めたことがきっかけになりました。道場を初めて見学をしましたが、そもそも空手が何かも分かっていない私でしたが、父によって、ほぼ強制的に高久道場へ入門をさせられました(笑)
元はといえば決断も出来るタイプの子供でもなかったので、結果としては良かったのですが、道場へ通う前は不安でしょうがなかったです。
入門当初は自分への自信の無さと空手をやれるのかと不安で悩んでいましたが、さすが高久館長です。本当の強さとは何か、子供ながらに理解できるようかみ砕いて説明をしてくれると共に、飽きさせない工夫があり、独自の稽古方法に惹き込まれ、気が付けばどっぷり空手にはまっておりました。
そして一心不乱に稽古を続け、中学、そして高校時代は部活に入らず空手と学校の往復する生活を続けました。
そうすると見る見るうちに強くなっているのが実感できると共に戦うことの楽しさにも気付き、中学・高校時代には国際大会にも出場させて頂きました。
空手が楽しくて仕方がない日々でしたが、一方で中学時代は学校が荒れていたこともあり、ひどいイジメを受けることもありました。
しかし、そんな時でも空手を通して学んだ精神のおかげで、何があっても修行と捉えて我慢することが出来ました。
きっと今でいうマインドセットが空手を通じて身についていたのでしょう。
また、どんなに辛い日々でも自分を成長させてくれる修行だと常に捉えて過ごせたことが大きかったと思います。
そう思える大きな理由には過酷な稽古があったからだと思います。
私は学生時代に選手を目指していたため、勝つための空手の稽古は決して楽なものではないので、いつも諦めそうになる辛い稽古ばかりでしたが、乗り越えた先には自分でも驚くほど成長した自分を感じることが出来ました。
だから、きっと人生だって結局修行と同じなんだ、と思えたことで辛いことでも諦めずに乗り越えることが出来ました。
もちろん、厳しい稽古は選手向けの稽古のみなので、通常のクラスでは無理なく老若男女楽しめる稽古がほとんどです。
中学・高校時代の私は一般クラスにも参加し、あらゆる世代や様々な業種の先輩方と道場を通じて関わりあうことが出来たため、人間としての幅を広げてくれる大きな成長の場でもありました。
道場で得た社会人とのかかわり方や上下関係、マナーなどを学ぶことが出来たおかげで今現在、ビジネスマンとして過ごす生活にとても役立っています。
小学生時代から20年以上に渡って空手を続けている人は少ないと思いますが、私にとって空手は人生の相棒です。空手がなければ果たして、どんな人間になっていたかとさえ思うほどです。
自分の人生に頼れる物、軸となる物がある人間は非常に強いです。
僕の場合は先ほども書きましたが、空手が軸であり空手によって全ての経験を修行と捉えることで何事も前向きに捉えて日々を充実して生きています。
こうして過ごすことが出来ているのも高久道場もお陰です。
これから先も高久道場での稽古を通じて人生の修行を行っていきたいと思います。
押忍!